Path: sranha!katsu
From: katsu@sra.co.jp (WATANABE Katsuhiro)
Message-ID: <KATSU.90Nov16121402@sran14.sra.co.jp>
Date: 16 Nov 90 12:14:02
Organization: Software Research Associates, Inc.,Japan
In-reply-to: hiroshi's message of 14 Nov 90 08:31:59 GMT
Newsgroups: sra.announce.osaka
Subject: object oriented programming paradigm
Distribution: sra
References: <9011140832.AA19214@srasve.sra.co.jp>

記事 <9011140832.AA19214@srasve.sra.co.jp> で
hiroshi (Hiroshi-hero-Yokoyama) さんいはく

> オブジェクト指向は、今までの手法の中では、考えられる最良のものとは、
> 岸田専務の弁。

  専務と昨日ちょうどオブジェクト指向の話をしたのですが、
これからはオブジェクト指向で「銀行オンラインシステム」のような
システムを実際に構築してみせないと、かつての「えーあい」みたいに
一時期だけはやって本質が理解されないまま人々が興味を失なうことに
なるのではないかというような意見がでました。

  たとえば私は、オブジェクト指向というとプロセスマイグレーション
や並行処理との関係とか、そっち方面をまず思い浮かべてしまうのですが
(「えーあい」の応用といわれると故障診断とかを思い浮かべるのと同じ)
そうじゃなくてもっと普通のありふれた、そして大きなシステムである
「銀行オンラインシステム」のようなものに対象を定めて、実際に作るなり、
設計方法論を確立して見せないといけない時期なのではないでしょうか。

  昔の構造化プログラミングだって今ではあらゆるプログラミングの
基本になっていて、ちゃんと「銀行オンラインシステム」にもごく
普通に応用されて実際に能率をあげているのですから、オブジェクト指向が
優れた考え方だと主張するならば、これらの領域への応用ができること
ぐらいは示せないといけないことでしょう。


> もう一つおもしろいのは、3+4 をプロンプトのあるコマンドラインに書く
> のではなく、オブジェクト 3 に対して、"do it" の司令をして、+4 の
> メッセージを与えたこと。

  これは smalltalk のインターフェースの話であり、オブジェクト指向とは
あまり関係ないとは思いますが一応フォローすると、3 に対して "do it" の
指令をするわけではありません。単にそういう操作だということで、意味は
むしろ、普通のインタプリタ言語でプロンプトに対して実行してもらいたい式を
入力するのと同じことです。

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渡邊克宏@ソフトウェア工学研旧所